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きくくり
むすっと怒って、黙りこくってる三人。
ケンカの原因はくだらないことだ。
たまたまテレビでやってたお店に尾栗が行きたがった。
じゃあ三人で食べに行こうとなった。
菊池が尾栗に店の名前を聞いて予約した。
ところが・・・・・・菊池の予約した店は、尾栗の言っていた店ではなかった。
菊池が尾栗の言葉を聞き違え、全然違う店に電話してしまっていたのだ。
食事会の話はあっけなく流れた。
角松 「・・・・」
菊池 「・・・・」
尾栗 「・・・・」
角松 「・・・・・どっちもどっちだろう?」
菊池 「俺は復唱して確認したぞ」
尾栗 「なんだ?俺が間違ったって言うのか?」
菊池 「店の名前ばかりか、場所まで違うじゃないか!」
尾栗 「そんなに俺の声が聞き取れなかったのかよ!」
菊池 「いっつも思ってたんだよ!でかい声のクセに滑舌悪いなって!」
尾栗 「なんだと!」
菊池 「そんなんで良く甲板で指揮とれるよな。命令が伝わらないんじゃないか?」
尾栗 「お前の耳が悪いんだよ!」
菊池 「なんだと!」
尾栗 「ヘッドホンにばっか頼ってるからさ、
肉声の聞き分け方忘れちまったんじゃねえのか?」
角松 「おいおい・・」
菊池 「言っとくが、俺は目は少し悪いが、耳は同期生のなかで一番いいんだぞ!」
尾栗 「じゃあ聞き違えるはずないだろう!」
菊池 「だからお前の言い方が間違ってたんだよ」
尾栗 「復唱ったってこれほどズレて聞こえなかったぞ!お前こそ滑舌悪いんだよ!」
菊池 「俺の命令を聞き違えた部下なんて一人もいないっ!」
尾栗 「それはこっちだって同じだ!」
角松 「分かった!」
角松を振り返る二人。
角松はものすごく怒っている。
二人の顔から険しい表情が消え失せる。
ヤバイ・・・。
角松 「外郎売」
菊池・尾栗 「・・・・・・・・は?」
角松 「『ういろう売り』知ってるか?」
尾栗 「・・・・ういろう?」
菊池 「・・・・芝居のか?」
角松 「早口言葉言ってみろ」
菊池・尾栗 「・・・・え?」
角松 「武具馬具ぶぐばぐ三ぶぐばぐ、合わせて武具馬具六ぶぐばぐ」
菊池 「・・・・ぶぐばぐぶぐばぐみぶぐばく・・・」
尾栗 「ぶぐばぐ・・ぶぐ・・ばご・・みぼ・・・ぶばぐ・・」
角松 「麦ごみ麦ごみ三麦ごみ」
菊池 「むぎぼみ・・・麦ご・・・・み・・・みぶぎごみ・・・」
尾栗 「むぎがみむごまみ・・・・」」
角松 「狸百匹 箸百膳 天目百杯 棒八百本。」
菊池 「?!・・・・たぬき百匹箸・・ひゃあく膳・・・・・」
尾栗 「てんもくゆあっぱい・・・ぼーひゃっぱっぽん・・・・」
角松 「なんだ・・・やっぱどっちもどっちじゃないか」
菊池・尾栗 「・・・・・・・・」
角松 「菊栗きく・くり三菊栗、合わせて菊栗・六菊栗・・・・・・練習だ。言ってみろ!」
菊池・尾栗 「・・・!?・・・」
角松 「・・・なんだ?・・・・なにが可笑しい?ほら、続けて、菊栗きくくり三菊栗・・・・」
菊池・尾栗 「・・・・(分かって言ってるのか・・・洋介・・分かってないよな・・?)」
おしまい
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