私の作品の「はるか、はるか~」に出てくる植物、ジャカランダです↑
お花の鉢の右上にある、儚げな奴ですが、大きくなると30メートルにもなる木です。
たまたまジャスコで安~く売っていて、しかも最後の一鉢で、いかにも残念そうに隅っこにポツンと残っていて可哀想だったので買ってきましたw早く植え替えしてあげねば。。。。。
さて。
原作の尻切れトンボの話ですよ。
マリアナの後の話を薄い本にしている作家さんは、あの当時たくさんいらっしゃいました。
だってマリアナの話の後、原作ではいきなり12年も経ってからの話がスタートするんで、読んでる側は「???????((;゚Д゚))この人誰?????」てなりましたもんね!
省かれすぎだろ!納得できないだろ!読者へのむちゃくちゃな丸投げだろ!キャラの目死んでるやろ!
……て、相当な論争になりましたよね。
今から書くことは、もう時効だから書きます。
実は2年前にかいじ先生が展覧会をやった際、直接お会いすることができたので「先生、私は今でも何回も読み返すファンです。それでもわからなくて、どうしてもわからなくて、どうしても、これだけははっきりさせてほしいから聞きます。草加は最後になんて言ったのですか!」と先生に詰め寄りましたwww
「いやもう、先生、無礼はわかってるけどあれはない!あそこは作家が書かなきゃいけない責任があるでしょ!読者は救われませんよ!」て、堰を切ったように詰め寄りましたwww
先生はとてもとても気さくな、偉そうなそぶりも全くない、優し~い、ほがらかな、無自覚なw、悪意も下心も見たことも聞いたこともなさそうな、のほほ~んな感じの方です。その会話の前にもお話をさせていただくことができて、写真まで撮らせていただき、全くどんだけ善人なんだろ、て思うような方です。
先生は私の詰め寄りに「えええ!!!」って言って固まった後、「……かんべんしてよ~」とwwww
酷い、この先生。。。。。許してしまうしかないじゃないか!wwww
そんで、ついでに、先生の「君達が捏造していいんだよ」って空耳が聞こえましたw
あー、そーか、いいのか、よかったのかとw
マリアナの後の捏造話を書くにあたり、私は第二次世界大戦とういものがどういうものだったのか、もう一度丁寧に調べ上げました。日米間の話だけじゃなくて、ヨーロッパやソ連の話も調べてみました。調べれば調べるほど、小学校の平和教育や、中学校、高校で習う近代史なんか、世界に全く通用しないようなことがたくさんわかってきました。
そういうものを全部ひっくるめて考え計算し、「角松」であった頃なら絶対にしなかった「じゃんけんの後出し」をやり始めたのが「デニ松」だったわけです。草加がどうやってその「やる気スイッチ」を探し押したのか永遠の謎ですが(←てんてーのせいでw)、デニ松は草加と角松が一つになった存在でした。
物語を書きながら思いましたが、こんな面白い「戦後」を、なんで先生は書かなかったのだよと!書かなかった理由は諸説あったり、憶測されたり、当時は出版社がらみのどーのこーのが……とかありましたが、兎に角、先生はこんな面白い戦後を書かなかったというのは相当損してるよと思いました。マジで損してるよ先生!!
ジパ原作は、あらゆるものが失われるストーリーです。
その喪失感と絶望感と悲壮感たるや、最後の43巻の松の後姿で読者の息の根を完全に止めるものがあります。
しかし、マリアナ後に繰り広げられた話というのは、実はあらゆるものを得ていく話ではなかったかと。死ぬはずであった無数の世界中の人たちを救う話であり、それはこの「平成の、敗戦後の歴史」を知る我々にとってはたとえようのない悦びになったのではないかと。
書きながら、「あの人たちも救える」「この人たちも救える」と、私は心から嬉しく、幸せになりました。それは大戦にとどまらず、その後の紛争であったり、ありとあらゆる人類の災難であったり(そこには原水爆や原発ももちろん含まれる)、そういうものを片っ端から予言し根回しをし、人々を救っていく作業でした。捏造話の空想の中のことでしたが、これほど幸福感に満たされる体験はありませんでした。
菊池が43巻で「無数の人を救った」幸福感を言及していますが、先生、あの一言で済ませてしまうには、あまりにも勿体無い。その幸福感がどれだけ偉大でかけがえのないものであるか、やはりもっと丁寧に描かれるべきであったと思います。そして「はるか、はるか~」を書きながら、もしもこの戦後が描かれていたら、最初に先生が言っていた通り100巻を軽く超えただろうなあと思いました。
人を救う話というのは、何より作り手を癒し、救うものです。
その救済の部分が描かれていたら、43巻のラストの松は、もっと違う表情をしていたんじゃないかなあと思います。
彼は確かにあまりにも残酷で過酷で寂しげな人生を送ったかもしれませんが、そんな思いで、そんな気持ちで本を閉じることなんて出来ないほど、私は角松洋介という男が好きで好きでたまらないのです。彼が悲しみや寂しさや悪夢に苛まれたまま孤独に生きたなんて思いたくない。だから私は私自身を癒し、救うために捏造話を作ったのです。
捏造話を作っても、それでも、彼は救われたのだろうかと、今でも、いつでも胸が苦しくなります。ジパのファンは皆、それぞれ好きなキャラはちがっても、それぞれのキャラは「最後に救われたのか」「どうか救われてほしい」…そういう苦痛に満ちた、あふれんばかりの愛情を抱いていたんじゃないかと思います。
そしてそれぞれがそれぞれのキャラの最期の最期の話を捏造して、それでもうこの苦痛から逃れていったんじゃないかと思うのです。
そんな中、私はまだ呪縛から逃れられていないようです(苦笑)
今週、来週と忙しいので、うpは遅くなるかもしれませんが、今週末か、おそくとも来週真ん中頃には、一つ目を上げられたらいいなあと思います。
そしていつか、角松が作中で言っていた「彷徨えるオランダ船」とジパについても捏造話を語れたらいいなあと思います。めちゃくちゃロマンチストで、びっくりする話だからな!www
ここまで長文に付き合ってくださり、ありがとうございました。