↑ずっと行きたかった熊/田千佳/慕の展覧会に行ってきた。
絵もものすごいんだけど、語録がもっとすごかった。
こんなに感銘を受けたのは久しぶり。
(毎度おなじみだが感情失禁して悠々と観覧)
黒と白は神様の色だから使わない。とか、
影は観る者が感じるものなので、僕は絵の中に描かない。とか、
画材のない時代に育ったから消しゴムを使わない、べた塗りはしない、そういう技法で描くようになった。とか、愛するから美しいのだ。とか、とにかくドキッとさせられる言葉がいっぱいなんである。(衝撃のあまり何度か倒れそうになった)
作品にほとんど線画、輪郭が見えないので何でだろうと思ったら、一度描いた線画をすべて消してしまうのだそうである。そんで新たに絵の具で描き起すらしい、すげえ。。。
挙句、「下絵にとらわれては塗り絵と同じだ」と言わしめる。
圧巻なのは、
こんだけすごい画力を持ちながら、脚光を浴びるようになったのは実に70歳になってからということ。どっからが青春やねん!て、思うけど、ここまで文字通り生涯現役(しかも激務)を貫いたひとは、ほかに『ひのはらしげあき』先生しか思いつかない。
とにかく、70で脚光を浴びるまでは、長きにわたってボンビーな作家生活を送った。ボンビーをものともせず、ひたむきに、『ファーブル作品に自分の絵が載る』という夢を捨てずに真摯に絵を描き続けたらしい。もー、そのまっすぐな姿勢にとにかく敬服。打算や欲がないからこそ、一途に一直線に描き続けることができたんだなぁと思うと、下心だらけで浅はかな自分に恥じ入るばかりである。。。。。
高齢のお年寄りの言葉は非常に重い。
語録本を買って帰ったんですが、読みながらまたぼろぼろ泣いてしまう(←大丈夫かおまえ)自分は努力の何たるかも知らずに何やってんのよ?!と思いました。(非常に残念な人間だ……)
「いつもながら、白い画用紙を前にすると一瞬気が遠くなる。無事に完成することができるかどうか、孤独な戦いが始まる」
↑自分なんかとても…いや全然比較にならないが、作家なら皆が感じる『恐怖』がそこにあると思った。
『神様』のとらえ方とか、動植物に感じるものとか、
私はこの作家の感性に、非常に共感できました。
良いものに出会いました。。。。。。
↓大昔に描いた松蜂(ひでえWWW)
練習してまた昆虫系を描いてみたいです。みらい組がミツバチなら、帝海組は蝶か?(笑)
拍手をありがとうございました!
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